婦人科の診療
婦人科一般
生理に関する悩み

- 生理不順(月経不順)
- 生理痛・月経困難症
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妊娠・不妊に関する悩み

- 妊娠の確認
- 妊娠初期の診察(妊婦健診)
- 不妊の相談
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子宮がん検診/ワクチン

- 子宮頸がん検診
- 子宮体がん検診
- 卵巣がん検診
- 子宮頸がん予防ワクチン(定期接種・自費接種)
- 婦人科がん治療後のフォローアップ
子宮頸がんワクチン
子宮頸部異形成上皮レーザー治療
コルポスコープ・炭酸ガスレーザー

当院では子宮頸がんの前がん状態である「子宮頸部異形成上皮」に対する治療法として、身体的な負担の少ないレーザー蒸散術を行っています。
炭酸ガスレーザー機器「LESAC CO2-25」は出力が高く、止血効果も高いため安全に日帰り治療が可能ですが、治療の適応があるかどうかについては細胞診、コルポスコープ下に行う狙い組織診の結果より慎重に判断する必要があります。
ほかに、尖圭コンジローマやいぼ、ほくろの治療も可能です。
女性ヘルスケア
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子宮内膜症
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更年期障害
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更年期のセルフケア
子宮頸がんの検査・治療をワンストップで
当院では、子宮頸がんの予防に力を入れており、婦人科腫瘍専門医による子宮頸がん検診、コルポスコピーによる精査、子宮頸部レーザー蒸散術までの、検査・治療をワンストップで行うことが可能です。

当院での検査・治療フロー
子宮頸がん検診
問診
問診票に、必要事項をご記入いただきます。(月経周期、生理痛の有無、妊娠歴、閉経した年齢)。また、診察室で医師が診察いたします。
視診
腟鏡を腟内に挿入し、子宮頸部の状態を確認します。
細胞診
ブラシなどで子宮頸部から細胞を採取します。ほとんど痛みは無く、短時間で終わります。
コルポスコピーによる精査
子宮頸がん検診(細胞診)で異変を確認した場合、コルポスコープを用いて子宮頸部の詳細な観察と病変部の確認を行います。
子宮頸部レーザー蒸散術
子宮頸部異形成が認められた場合、コルポスコープおよび炭酸ガスレーザーを用いて子宮頸部レーザー蒸散術を行なって病変箇所を治療します。
コルポスコープ・炭酸ガスレーザーとは?

当院では子宮頸部異形成に対し、炭酸ガスレーザー「LESAC CO2-25」を用いた「子宮頸部レーザー蒸散術」を行っています。
炭酸ガスレーザー機器「LESAC CO2-25」は出力が高く、止血効果も高いため安全に日帰り治療が可能ですが、治療の適応があるかどうかについては細胞診、コルポスコープ後に行う組織診の結果から慎重に判断する必要があります。
ほかに、尖圭コンジローマやいぼ、ほくろの治療も可能です。
- コルポスコープは拡大鏡とも言われ、病変が拡大して見えます。蒸散治療中はこのコルポスコープで病変部分を拡大しながら行えるので、より正確に蒸散することができます。
子宮頸部異形成の治療法について
当院では子宮頸がんの前がん状態である「子宮頸部異形成上皮」に対する治療法として、身体的な負担の少ないレーザー蒸散術を行っています。
「子宮頸部レーザー蒸散術」は「子宮頸部円錐切除術」と異なり、妊娠・出産に影響を及ぼさないという特徴があり、これから妊娠・出産を希望する女性に適した治療法です。
子宮頸部レーザー蒸散術とは

子宮頸部レーザー蒸散術とは、子宮の入り口の異形成が発生した部位に炭酸ガスレーザーを照射して病変を蒸散する(焼いてしまう)治療法です。
軽度異形成や中等度異形成の中には自然治癒しにくく、高度異形成に進行する前にレーザー蒸散術を行う対象となるものがあります。
手術ではCO2レーザーで子宮頸部の病巣を含む、直径1cm程度、深さ2-3mmを焼灼します。
メリット
円錐切除術と異なり子宮頸管が短くなることはなく、妊娠・出産に対して影響を及ぼすことがありません。
ほとんどの場合、日帰り手術で、麻酔の必要がなく、10〜20分で終了します。
デメリット
円錐切除術よりも再発するリスクが高い(10〜20%)とされています。
子宮頸部円錐切除術とは(当院ではおこなっておりません)

子宮頸部高度異形成の標準的治療であり、病変のある子宮頸部を円錐形に切除する手術です。
子宮頸部を円錐状に1-2cm切除します。
メリット
子宮を温存することができるため妊娠が可能です。
高度異形成はほぼ100%治癒します。
デメリット
円錐切除術で子宮頸部(頸管)が短くなることによって早産のリスクが、受けていない方に比べ1.7~2.5倍高くなると報告されています(Kyrgiou M, et al. BMJ. ;354:i3633. 2016)
また、2~3日の入院が必要になります。
当院における子宮頸部レーザー蒸散術の適応
CIN1-2の場合
- 組織診の診断が軽度あるいは中等度異形成で、1年以上継続している。
- HPV型が16、18、31、33、35、52、58型のいずれかが陽性。(自然消失しにくい傾向があります)
CIN3の場合
- 高度異形成上皮に相当する(上皮内がん相当は行わない)(約10%は浸潤がんに進行するとされています)
照射部位がコルポスコープで見える範囲にある。
- 当院では「子宮頸部高度異形成」までの症例(CIN3のうち上皮内がんは含まない)をレーザー蒸散術 の適応としております。
レーザー蒸散術と円錐切除術の比較
⼿術⽅法 | レーザー蒸散術 | 円錐切除術 |
---|---|---|
⼊院期間 | なし | 1〜5泊 |
⿇酔の種類 | なし | 全⾝⿇酔 |
⼿術時間 | 15分 | 30〜60分 |
病理検査 | 不可 | 可能 |
費⽤ | 約1万5千円 | 5〜6万円 |
再発率 | 10〜20% | 10%以下 |
妊娠・出産 | 可能 | 可能 |
流早産のリスク | ⼀般的なリスクと変わらず | ⼀般的なリスクより上がる |
婦人科設備紹介
診察室

患者様の問診を行う診察室は、不安なこと、悩みや辛いことなどを相談していただきやすいように広く落ち着いた個室スペースにしております。
電子カルテを採用し、エコーや採血の検査結果なども速やかに詳しく説明することができます。
お腹からの診察・エコーも電動ベッドにより身体の負担を少なく診察の体勢を取ることができます。
内診室・内診台

内診室は診察室の左右に2つあり、通路からだけでなく、診察室から直接入ることができるように出入り口をそれぞれに2つ設けました。いずれの内診台も診察の体勢になるまでの時間が短く、股関節の開閉も自由であり負担が少ないものを選びました。
ヒーターを内蔵しており、寒い時期にもひやっとしません。
うち一台は診察で気分が悪くなったり、麻酔などで動けない時のために体位をフラットにできる機能もついています。
内診台のカーテンにも工夫をこらしており、患者様の体に触れる部分だけを交換できるタオル式(当院オリジナル)としております。
経腹・経腟超音波断層法
(エコー)

超音波(エコー)検査はあらゆる診療科において診察に不可欠な医療機器であり、特に産婦人科においては胎児にも影響を与えない、体への負担が最も少なく最もよく行われている検査です。
子宮や卵巣など骨盤の中をより詳しく観察するには、腟の中にエコーの機器(プローブ)を挿入する必要がありますが、当院のエコー機器はこれまでより細くデザインされており痛みや不快感が少ないのが特徴です。
エコーの分解能も高く、観察を行う時間も短くするためより負担が抑えられています。