避妊インプラントについて

避妊・月経困難症など女性のお悩みに新たな選択肢
避妊インプラントは、プロゲスチン(黄体ホルモン)を含んだ細くやわらかいスティック状の器具(ロッド)を上腕の皮下に埋め込むことで、3年間にわたり高い避妊効果を発揮する施術です。
ピルのような毎日の服薬が不要なため、うっかり忘れによる失敗がなく、確実性の高い避妊方法として注目されています。なお、ロッドは直径2mm、長さ4cmほどの大きさで、爪楊枝~マッチ棒くらいのサイズ感です。
避妊だけでなく、過多月経や月経痛といった月経困難症の緩和にも効果が期待されており、女性のライフスタイルや体調に寄り添った選択肢となります。日本ではまだ承認されていませんが、その効果と安全性はアメリカ食品医薬品局(FDA)に承認されているほか、世界保健機関(WHO)にも認められており、海外ではピルや避妊リングに次いで広く普及している避妊法の1つです。

避妊インプラントで避妊ができる仕組み
避妊インプラントを挿入すると、ロッドから黄体ホルモンの一種である「エトノゲストレル(etonogestrel)プロゲスチン 」が少しずつ体内に放出されます。これにより、排卵を促す「黄体形成ホルモン(LH)」の分泌が抑制され、以下の3つの作用で避妊効果を発揮します。
・排卵の抑制…卵子が放出されなくなることで、妊娠の成立を防ぐ
・子宮頸管粘液の変化…子宮頸部の粘液が濃くなり、精子の子宮内への侵入を妨げる
・子宮内膜の変化…子宮内膜が薄く保たれることで、受精卵が着床しにくくなる
また、インプラントを取り出せば体内のホルモンバランスは自然に回復するため、将来的に妊娠を希望される場合も安心してご利用いただけます。
こんなお悩みありませんか?
- このような場合はご相談ください
-
- 妊娠はしばらく考えていない
- 低用量ピルが体質に合わない
- ホルモン避妊法に抵抗がない
- 授乳中でもしっかり避妊したい
- 過多月経や月経痛に悩まされている
- 血栓症のリスクに不安がある
- 低用量ピルを毎日服用するのが大変、飲み忘れが心配
避妊インプラントの特徴

01 およそ99%の避妊効果が期待できる
避妊インプラントは、挿入後すぐに効果を発揮し、避妊率はおよそ99%といわれています。これは、永久的な避妊手段である避妊手術(卵管結紮*)に匹敵するレベルの信頼性。確実に避妊したい方や、低用量ピルなどの服用が難しい方にも適した選択肢です。
*卵管結紮(らんかんけっさつ)…卵管を糸で縛って、精子が卵子にたどり着くことを防ぐことで受精を妨げる不妊手術。
02 最長3年間有効で一度挿入すれば手間がかからない
避妊インプラントは、一度挿入すれば最長3年間にわたって避妊効果を発揮します。ピルのように毎日服用する必要がなく、定期的な通院や検診も基本的に不要。そのため、忙しくてスケジュール管理が難しい方や、うっかり忘れがちな方にとって、非常に適した避妊方法です
03 月経痛の緩和や月経量の減少につながる
避妊インプラントは、黄体ホルモン(プロゲスチン)の作用により、避妊だけでなく月経にまつわる不調の緩和効果も期待できる場合があります。個人差はありますが、月経量が少なくなったり、月経痛がやわらいだりするケースがあり、生理による日常生活への支障を抑えたい方にも選ばれています。
熊本で避妊インプラントをご検討中の方は
当院にご相談ください

みやはらレディースクリニックで導入している避妊インプラントは、アメリカ食品医薬品局FDAに認証を受けているネクスプラノン(Nexplanon®)です。その安全性はWHO(世界保健機構)でも認められており、安心して施術を受けていただけます。
避妊インプラントは、長期間にわたって安定した避妊効果が得られる選択肢として、忙しい毎日を送る方やピルの服用が難しい方に選ばれています。
みやはらレディースクリニックでは、熊本にて経験豊富な婦人科医が診療を担当し、避妊方法について丁寧にご説明。患者さま一人ひとりの体質やご希望に合わせたご提案を行っています。避妊や月経に関するお悩みがある方も、どうぞお気軽にご相談ください。
対応している施術
二の腕の皮下
料金
料金表
避妊インプラント
| 挿入 | 88,000円 |
|---|---|
| 当院抜去(3年目) | 無料 |
| 当院抜去(半年以内の抜去のみ) | 肌施術と同時の場合は無料 |
| 当院抜去(3年以内の抜去のみ) | 12,000円 |
| 他院抜去 | 15,000円 |
| 他院抜去(難症例) | 22,000円 |
※表示金額は全て税込みです
※難症例:5年以上前挿入の抜去/埋没している/癒着しているなど
小手術となる場合
お支払方法
みやはらレディースクリニックでは、
下記のお支払方法が可能です。
VISA/JCB/
Mastercard/など
施術の流れ
- 1 カウンセリング・診断
- 悩みや希望を問診などによりお伺いしたのちに、避妊インプラントについて詳しく説明させていただきます。婦人科診察が必要の場合は、エコーで子宮や卵巣を確認し、挿入による問題がないか、また妊娠していないかを確認します。不安や疑問があれば、遠慮なくご質問ください。
- 2 局所麻酔
- 避妊インプラント挿入前は、挿入部位を消毒して局所麻酔を行います。
- 3 施術
- 局所麻酔を行い、効果を確認してから専用の器具で挿入します。挿入部の縫合は基本的に不要で、施術時間はおよそ10分程度です。施術後は数日間、内出血や軽い腫れが出ることがありますが、時間の経過とともに目立たなくなりますのでご安心ください。
- 4 アフターケア
- シャワーは当日から可能ですが、挿入部位を強く濡らしすぎないようご注意ください。入浴は翌日以降をおすすめしており、激しい運動や筋トレなどは2〜3日程度控えるのが望ましいです。なお、月経開始から1〜5日目以外のタイミングで挿入した場合は、避妊効果が安定するまでの7日間、コンドームなど他の避妊方法を併用してください。
抜去の流れ
- 1 カウンセリング・診断
- まずは診察で避妊インプラントが正しく挿入されているかどうか確認します。
- 2 局所麻酔
- 避妊インプラント挿入部位を消毒し、局所麻酔を行います。
- 3 抜去
- 局所麻酔が効いたことを確認したのちに、メスで数ミリ程度皮膚を切開し、埋め込まれた避妊インプラントを鉗子と呼ばれる先の丸いハサミのようなものを用いて引き抜きます。
- 4 アフターケアもしくは再挿入
- 抜去後は止血を行い、切開部に防水テープを貼付したうえで、包帯圧迫します。その状態で24時間過ごしていただき、防水テープは2〜3日間貼ったままにしていただきます。傷の状態によっては、数針縫合が必要になる場合もありますが、局所麻酔を使用するため痛みはほとんど感じません。なお、継続をご希望の場合は、抜去と同時に新しいインプラントを挿入することも可能です。
よくあるご質問
避妊インプラントの仕組みは?
避妊インプラントの主成分であるプロゲスチンの作用により、黄体形成ホルモンの放出を抑制。排卵を抑え、子宮内膜を薄くし、子宮頸管粘液を厚くすることで精子の侵入を防ぎます。
避妊インプラントで避妊効果が発揮されるタイミングは?
生理開始から5日以内に挿入すれば、その日から避妊効果が得られます。それ以外のタイミングで挿入した場合は、体内のホルモンが安定するまでに時間がかかるため、挿入後7日間はコンドームなど他の避妊方法を併用する必要があります。
避妊インプラントの安全性は?
避妊インプラントは日本では未承認ですが、アメリカをはじめ多くの国で広く使用されている避妊法です。
アメリカでは、日本の厚生労働省にあたるFDA(食品医薬品局)によって承認されており、世界保健機関(WHO)もその有効性と安全性を評価しています。海外ではピルや避妊リングと並ぶ選択肢の1つです。
避妊インプラントは授乳中でも使用できる?
出産から4週間経過していれば、授乳中でも使用可能です。避妊インプラントが母乳の質や量に大きな影響を与えることはなく、授乳中の方にも適した避妊方法とされています。
避妊インプラントで生理は止まる?
避妊インプラントは生理を完全に止めるものではありません。ただし、体内のホルモンバランスが変化することで、挿入後しばらくの間、生理が止まったり不規則になったりする方もいます。個人差が大きいため、不安な症状が続く場合は医師にご相談ください。
避妊インプラントを挿入後、妊娠を希望するときは?
インプラントを抜去すれば、妊娠は可能です。避妊インプラントを取り出すと、通常7日~14日ほどで排卵が再開します。ホルモンバランスも自然と元に戻るため、妊娠を希望するタイミングに合わせて計画を立てることができます。
避妊インプラントの副作用は?
避妊インプラントの副作用には、不正出血や体重増加、ニキビ、頭痛などが挙げられます。気になる症状が続く場合は医師にご相談ください。
避妊インプラントをしていればコンドームは不要?
避妊インプラントは妊娠予防には効果的ですが、性感染症の予防効果はありません。性感染症を防ぐため、コンドームの併用をおすすめします。
避妊インプラントでPMSは改善する?
ホルモンバランスが一定に保たれることで、PMS(月経前症候群)の症状がやわらぐ可能性があります。ただし、効果には個人差があり、人によっては不調を感じるケースもあるため、気になる症状がある場合は、早めに医師にご相談ください。
避妊インプラントと低用量ピルの違いは?
避妊インプラントは、腕の皮下に小さなロッドを埋め込み、そこからプロゲスチンが一定量放出されることで、最長3年間、ほぼメンテナンス不要で避妊効果を発揮します。
低用量ピルはエストロゲンとプロゲスチンの2種類のホルモンを含み、避妊だけでなく生理周期のコントロールや月経痛の軽減といった目的で使用される場合もあり、症状によっては保険適応のケースもあります。ただし、毎日決まった時間に服用する必要があり、飲み忘れがあると効果が落ちるリスクも。
どちらも高い避妊効果がありますが、体質やライフスタイル、副作用への反応を考慮して選ぶことが大切です。
避妊インプラントとミレーナの違いは?
ミレーナ(避妊リング)は子宮内に入れるT字型のホルモン避妊器具で、効果は最長5年です。避妊インプラントは主に避妊目的で使用され、現時点で自由診療です。一方、ミレーナは避妊効果もありますが月経量を減らす効果が強く、過多月経や月経困難症がある方は保険適応となる場合があります。 ただし、ミレーナも避妊のみを目的とした場合には、自由診療となります。
どちらもホルモンを使った避妊法ですが、それぞれ特徴が異なるためライフスタイルや体調に合わせて選ぶのが望ましいです。
避妊インプラント挿入後に抜去を検討する症状があればお教えください。
不正出血がある、気分の落ち込みや頭痛・乳房の痛み、ニキビ悪化、体重増加などの副作用が強いときはご相談ください。
また、腕のしびれや痛み、挿入部の腫れ・感染がある場合、あるいは乳がん・肝疾患・血栓症の発症時も、早めの抜去が推奨されます。妊娠を希望するタイミングでも抜去が必要となるためご相談ください。
注意点・リスク・副作用
【施術の内容】避妊インプラント(Nexplanon®)
【施術期間および回数の目安】1回毎。最長3年間効果持続 ※状態によって異なります。
【費用】挿入¥88,000、抜去¥0~¥22,000 ※本施術は自由診療(保険適用外)です。
【リスク・副作用等】一時的な不正出血、頭痛、胸の張り、一時的なニキビの悪化などV
【未承認医薬品に関する注意事項について】
・本施術には、日本国内において薬事承認を受けていない未承認の医薬品を使用する場合があります。
・施術に用いる医薬品は、当クリニック医師の判断のもと米国Merck社製の避妊インプラント「Nexplanon®」を用いています。詳細は厚生労働省の「個人輸入における注意すべき医薬品等に関する情報」をご確認ください。
https://www.yakubutsu.mhlw.go.jp/individualimport/purchase/index.html
・薬事承認を取得した製品を除き、同一成分を有する他の国内承認医薬品は存在しない場合があります。
・諸外国における安全性等に係る情報
-「Nexplanon®」はアメリカ食品医薬品局(FDA)の承認を取得しています。
・重大なリスクや副作用が明らかになっていない可能性があります。
・万が一重篤な副作用が出た場合は、国の医薬品副作用被害救済制度の対象外となる場合があります。