子宮頸がん検診・治療について
子宮頸がんは
早期の発見・治療が大切です
前癌状態(子宮頸部異形成上皮)、初期の子宮頸がんは症状がありません。自覚症状が出る頃にはがんが進行しているケースも少なくありません。早期発見できれば治癒する可能性が高くなるので、定期的に検診を受けることは重要です。不正出血やおりものなど、いつもと違う症状がありましたら当院までご相談ください。
こんな場合はご相談ください
- 不正出血がある
- 褐色やピンク色のおりものが出る
- 性交時に出血する
子宮頸がん治療に対する
院長の想い
熊本から、日本から
子宮頸がんをなくしたい
私はがん治療を専門とする婦人科腫瘍専門医として、数多くの子宮頸がんの患者様を診てまいりました。子宮頸がん検診で早期発見され、子宮を残すことができ赤ちゃんを産むことができたかたもいれば、進行した状態のために子宮や卵巣を摘出しなければならなかったかた、さらには手術を受けることもできず、辛い放射線治療や抗がん剤治療を受けたにも関わらず命を失ってしまったかた、などさまざまな患者様に出会ってきました。
子宮頸がんはHPV(ヒトパピローマウイルス)の感染がほとんどの原因であり、「HPVワクチン接種」による感染予防が可能な病気です。また前がん状態(異形成上皮)の状態で早期発見できれば、レーザー治療(当院では500例を超える治療歴あり)や子宮頸部の部分切除(円錐切除術)で子宮を温存する治療も可能です。
私は子宮頸がん検診とHPVワクチン接種の重要性について多くの人に知ってもらうために、熊本市内外の中高校に出向いての性教育講演や市民公開講座等の活動も積極的に行っております。20歳を超えた女性はぜひ一度子宮頸がん検診を、また中高生のときにワクチンを接種していないかた(平成7年から14年生まれ)はキャッチアップ接種を受けてもらいたいと思います。そして、すでにオーストラリアが達成しようとしている「子宮頸がんの撲滅」を熊本から日本全体へ広げていきたいと思います。
当院の子宮頸がん検診・治療
日本婦人科腫瘍学会専門医による
治療
当院の医師は日本婦人科腫瘍学会の専門医に認定されており、女性性器がんの予防や診療を包括的に行うことができます。幅広く深い知識と豊富な臨床実績を持つ医師が、患者様一人ひとりに適した治療をご提供させていただきます。
子宮頸がんの検査・治療を
ワンストップで
当院では、子宮頸がんの予防に力を入れております。婦人科腫瘍専門医による子宮頸がん検診、コルポスコピーによる精査、子宮頸部レーザー蒸散術まで、検査・治療をワンストップで行うことが可能です。当院で検査から治療まで完了するため、患者様にかかるご負担が軽減することもメリットとしてあげられます。
こちらの動画もご覧ください
検査・治療の流れ
- 1 子宮頸がん検診
- ■問診
問診票に必要事項をご記入いただきます(月経周期、生理痛の有無、妊娠歴、閉経した年齢)。診察室では医師が診察いたします。
■視診
腟鏡を腟内に挿入し、子宮頸部の状態を確認します。
■細胞診
ブラシなどで子宮頸部から細胞を採取します。ほとんど痛みはなく、短時間で終わります。
- 2 コルポスコピーによる精査
- 子宮頸がん検診で異常ありの結果であった場合、コルポスコープを用いて子宮頸部の詳細な観察と病変部の確認を行います。
- 3 子宮頸部レーザー蒸散術
- 子宮頸部異形成が認められた場合、コルポスコープおよび炭酸ガスレーザーを用いて子宮頸部レーザー蒸散術を行って病変箇所を治療します。
コルポスコープ・
炭酸ガスレーザーについて
専用機器を用いた精度の高い治療
当院では子宮頸部異形成に対し、炭酸ガスレーザー「LESAC CO2-25」を用いた「子宮頸部レーザー蒸散術」を行っています。炭酸ガスレーザー機器「LESAC CO2-25」は出力が高く、止血効果も高いため日帰り治療が可能です。しかし、治療の適応があるかどうかについて、細胞診やコルポスコープ後に行う組織診の結果から慎重に判断する必要があります。その他にも、尖圭コンジローマやバルトリン腺嚢胞・膿瘍の治療も可能です。
当院における
子宮頚部レーザー蒸散時の適応
CIN1-2の場合
組織診の診断が軽度あるいは中等度異形成で、1年以上継続している。
HPV型が16、18、31、33、35、52、58型のいずれかが陽性(自然消失しにくい傾向があります)。
CIN3の場合
高度異形成上皮に相当する。(上皮内がん相当は行わない)(約10%は浸潤がんに進行するとされています)
照射部位がコルポスコープで見える範囲にある
コルポスコープで視野を拡大して子宮頸部異形成が確認できる場合(CIN3のうち上皮内がんを含まず)、当院ではレーザー蒸散術の適応症例と設定しております。
レーザー蒸散術と円錐切除術の比較
⼿術⽅法 | レーザー 蒸散術 |
円錐切除術 |
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⼊院期間 | なし | 1〜5泊 |
⿇酔の種類 | なし | 全⾝⿇酔 |
⼿術時間 | 15分 | 30〜60分 |
病理検査 | 不可 | 可能 |
費⽤ | 約1万5千円 | 5〜6万円 |
再発率 | 10〜20% | 10%以下 |
妊娠・出産 | 可能 | 可能 |
流早産のリスク | ⼀般的なリスクと変わらず | ⼀般的なリスクより上がる |
子宮頸部異形成の
治療法について
子宮頸がんになる前に
治療しましょう
子宮頸がんの前段階は、子宮頸部異形成や子宮頸部上皮内腫瘍(CIN)と呼ばれます。主な原因としては、子宮入口がヒトパピローマウイルスに感染して、細胞が変化することで発症します。20~30歳代の女性で増えており、子宮頸がん検診を受けることで見つけることができます。当院では、子宮頸部異形成の治療にも対応しておりますので、気になることがある場合はお早めにご相談ください。
MERIT メリット
円錐切除術と異なり子宮頸管が短くなることはなく、妊娠・出産に対して影響を及ぼすことがありません。ほとんどの場合、麻酔の必要がなく、10〜20分で終了します。
DEMERIT デメリット
円錐切除術よりも遺残、再発するリスクが高い(10~20%)とされています。
費用
料金表
レーザー蒸散術 | 約15,000円 (保険診療3割負担の場合) |
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お支払方法
みやはらレディースクリニックでは、下記のお支払方法が可能です。
VISA/JCB/
Mastercard/など
注意点・リスク・副作用
・治療後に一時的に痛みが出る可能性があります。
・状態によっては治療により改善が確認できない、または症状が再発することがあります。
・治療を途中で中断すると再治療のリスクが高まります。必ずご予約日にご来院ください。